なぜNY↓でCME↑なの?

ある家が火事になってしまった!近所の人みんな総出で火消しにまわろうとする。
急いで消さないといけないが,まずは咄嗟に作戦を立てる。

田中さんは防火用水から水を汲んで,そして,佐藤さんは水を運んで・・・鈴木さんは・・・とやっている最中に火事になっている家の家主がおもむろに登場。

家主「大丈夫,大丈夫。自分で全部消火できます。心配無用!」

近所の人達「・・・・・・・・おいおい,そんなこと言ってる場合か」

家主「大丈夫です,少なくとも田中さんにだけにはお世話になりたくない」

田中さん「何を?!こっちだって消火を手伝う気はさらさらないね」

近所の人達「そんなこと言ってる場合じゃないよ,早くしないと佐藤さんや鈴木さんの家に火が燃え移るよ。あんた自分の家が火事になってるんだから,もっと素直になりなさいよ!!」

家主「いやいや,私なら大丈夫ですから」

近所の人達「そういう問題じゃない,こっちに火が移るっちゅうの!!!!」

言わずとしれたギリシャ問題ですね。まあこんな感じです。もちろん家主がギリシャ,田中さんはドイツ,近所の人達はユーロ圏の方々ですね。実は佐藤さんや鈴木さんの家も防火対策がおろそかで,火がつくと燃えやすいのでさらに問題を大きくしています。

ギリシャ問題は,細かい部分はいいとして,大まかな状況を知っておくと,場中などのニュースをどう読みとけばいいのか,わかりやすいと思います。

今日はついでに勉強をもうひとつ。
昨日(24日)のNYダウは50ドル近くも下げたのに,なぜCME225は高く戻ってきたのでしょうか?
前日の大証の終値(@740)から50円近くも高く戻ってきました。

原因はポルトガルの格付けがちょめちょめで,ユーロが売られて・・ついでに米長期金利の急騰・・・そして
・・・と難しくなるのでここでは問題を円安だけに絞ります

CMEが高く返ってきた理由はご存知のようにもちろん円安です。
さて,ここで問題。理解しているようで理解していない人が多いのですが

★なぜ,円安になると日経平均は上がるのですか?★

・・・続きを読まずに一度考えてみてください,なぜですか?

「そ,そりゃ,当たり前じゃん,場中見てても円高になると日経225が売られるから,そりゃ反対に円安になれば日経225は上がるだろっ!」
・・・・てこれでは答えになってませんね。

では,例えば話をわかりやすくするために極端な例を出しましょう。

仮に円安が進んで,1ドル200円になりました。
単純計算だと輸入に頼るガソリンは倍になり,1リットル300円くらいになってしまいました。
輸入食材に頼るサイゼリアは299円の看板商品ドリアが倍の600円近くになってしまいました。

これでは消費は落ち込み,企業業績も悪化するのでは?
だって,値上がりした分の差額のお金は全て産油国や食材供給国に流れて日本には残りません。

でも,円高でなくて円安になると株価は上がりますよね,なぜですか?

では,今度はソニーはどうでしょうか?仮にプレステ3が200ドルだとします。1ドル90円で1台売れると
ソニーには18000円が入ります,では1ドル200円だったら,いくらはいってきますか?

そうですね,40000円入ってきます。別に値上げをしたわけではありません。

円高になって,ドリアが299円で食べられるのと,円安になってソニーがたくさん儲かることと日本にとってどっちがいいのか?

結論を言ってしまえば,”輸出 > 輸入”であれば円安の方がいいですね。
しかし”輸出 < 輸入”であれば円高の方がいいですね。

日本はどっちですか?答えは言うまでもありませんね,輸出の方が多いです。
普通に考えれば自国の通貨の価値が高い(円高)の方がいい気がしますが,日本の場合は,輸出で稼ぐ割合が圧倒的に多いので,円安であれば企業の業績が上がって,引いてはその会社の株の価値が上がって,株が買われて日経平均も上がります。

あなたが一家の柱だとして,海外に出稼ぎにいっているとしましょう。
現地でドルでお給料をもらい,日本に仕送りしているとしましょう。

その場合は,どっちの方が日本で生活するあなたの家族にとってお得なんですか?

円安ですよね。お父さんが1000ドル稼ぐ場合,今なら日本で9万円に交換できます。しかし仮に1ドル200円なら,日本で20万円に交換できます。それと同じ考えです。

話が少しそれますが・・・それじゃ,円高とうまく付き合うには,輸出で稼ぐのは控えて,国内で稼げば円高大歓迎の国になります・・・よしこれだ!
それなら「使えや,使え」と国内での消費を国が旗を振って応援した結果があのバブルです。
この作戦が正しかったかどうかは,後の評価を見れば明らかですね。

経済危機の折には,自分の国の通貨の価値をできるだけ下げた方が(円安),景気の回復が早いというのは歴史的に見ても常識になりつつあります。
今回のリーマンショックで,自国通貨が下がったのはどこでしたっけ?米国と韓国ですよね。
ご存知のようにいち早く,輸出をモウレツにかけて,経済回復を早めました。

しかし,円高・円安は相手通貨があってこその価格です。美人を美人と認識できるのは不美人がいるからです。あれっ?(笑)
つまりドルを安くするには他に高くする通貨が必要で,結果論ですが,その相手として円が選択されました。

日本は円高がモウレツに進んだ結果,今回の景気回復から遅れています。
なので不況期に,自分の国の通貨を無理やりにでも安くして,早い景気回復を狙う方法を,言い方を変えて「近隣窮乏化政策」ともいいます。窮乏化された近隣は今回は日本でしたね。日本政府しっかりして欲しいもんです。
そんな時に藤井大臣が「円高も悪くない」なんて言ってしまいましたね。言葉の意味自体は,間違っていませんが,情勢的には,そうでない時もあるわけです。

勉強が長くなってしまいました。今日のトレードはありませんでした(前場して見ていませんでした)。
本日もランダムウォークが想定されましたのでトレードはしませんでした。

「今日はトレンドが出るのか,出ないのか?事前にわかれば完璧だ!」
なんて,思ってる時期がありました。事前にわかっても完璧になれませんが(笑)

それなりに事前にわかるようになってきているのは事実です。そう考えると進歩してるのかな?

参考までに今日の「日経225先物航海図」です。
価格帯別抵抗帯が良く効いています。

日経225先物航海図

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『笑顔は、それ自体がささやかなものであっても
大きな結果を生み出すことができます。』

動物世界では、歯を見せることは明確な攻撃のサインですが、
人間の社会では、その逆が真実です。

Silver.B
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